今回、解説するのは反復法という
表現技法になります。

内容としては、
同じ言葉を繰り返すだけですので
正直、誰でも簡単に実践できちゃう、
手軽な表現技法と言えます。

でも、だからと言って
大した効果がないかと言うと
決して、そんな事はありません。

「強調」と「記憶」があります。

詳しくはこの先で解説してますので
ぜひご覧になってみてくださいね

反復法の効果だけでなく
その意味なども例文つきで
詳しく解説していきますので。

反復

反復法とは?

反復法は読んで字のごとく、
同じ言葉を反復して使う表現技法です。

例えば、下のような文です。

もっと もっと頑張る!
寒い寒い、寒い!

単に繰り返すだけの反復法ですが
どのように繰り返すのか?によって
いくつかの種類に分かれるので
次はそれらについて解説しますね

畳語法・畳句法

まずは、畳語法・畳句法です。

一番メジャーな反復法で
単純に同じ言葉やフレーズを繰り返す、
そういった反復法になります。

痛い痛い痛い
マジでヤバイ マジでヤバイ マジでヤバイ

こんな感じで「痛い」という言葉を
繰り返して使うのが畳語法、
「マジでヤバイ」というフレーズを
繰り返して使うのが畳句法です。

首句反復・結句反復

また、単に繰り返すだけでなく
特定の箇所をだけを繰り返す、
なんて反復法も存在しており、
それが首句反復・結句反復になります。

下の例文のように文の先頭を
同じ言葉で繰り返すのが首句反復で、

自動で集客し
自動でセールスし
自動で稼ぐ

逆に、文末を同じにするのが結句反復です。

昨日もサッカー
今日もサッカー
明日もサッカー

前辞反復

あと、箇所つながりの反復法で言うと
前辞反復も同じようなものですね

下の例文のように、文末で使った言葉と
文頭の言葉を同じする、
しりとりのような反復法

前辞反復になります。

昨日より今日
今日より明日

隔語句反復

他にも、ある程度の間隔をあけて
同じ言葉を使う
隔語句反復もありますね

例文を挙げると下のような感じです。

昨日、実家からイチゴが送られてきた。
早速、イチゴを食べてみた。
イチゴはとても甘かった。

「イチゴ」という言葉を
間を空けて使ってますよね?

通常、日本語では同じ言葉を使う時に
「これ」「それ」などの指示語を使いますが
隔語句反復では指示語を使わずに
例文のように同じ言葉を使うのです。

以上のように、
反復法って繰り返しの仕方によって
色々と分類されるんですね

分類

ちなみに、

反復法を対句法と混同される方がいますが
これら2つの技法は違うものです。

対句法との違い

反復法は同じ言葉を繰り返す技法ですが
対句法は同じ文構成を繰り返すものです。

下の反復法の文を、

気合だ!気合だ!気合だ!

対句法にすると下のようになります。

気合だ!気力だ!意欲だ!

ご覧のように、
反復法は「気合だ」が続きますが
対句法では「気合だ」が続くのではなく
「気力だ」や「意欲だ」が来ており
「○○だ」という構成が
連続するだけとなっています。

まぁ、同じものが連続するという点では
反復法と対句法は似てますが
同じ言葉なのか?同じ文構成なのか?で
違いが出てくるんですね

以上が、反復法になります。

では、そんな反復法を使う事で
どんな効果を得る事ができるのか?

反復法の効果について

強調できる

反復法の効果で最たるものは
「強調できる」になります。

強調

実際、「もっと」が1回だけの下の文より、

もっと頑張る

反復法にした下記文の方が
より、頑張るように感じますからね

もっと もっと頑張る

ちなみに、

下のような反復法の文を書くと
ホップ・ステップ・ジャンプみたいな
強調の仕方もできます。

俺の、俺による、俺のための

この反復法で重要なのは
1文目より2文目、
2文目より3文目の方が
文字数が多くなる事です。

上の例文に書いてある
「俺の」より「俺による」が、
「俺による」より「俺のための」が
文字数が多くなってますよね?

このように、徐々に文字数を増やす事で
ホップ・ステップ・ジャンプのような強調を
反復法では行う事ができます。

ホップ・ステップ・ジャンプ

単に、同じ言葉を繰り返すより
強調の度合いが強くなりますので
うまく使ってみてくださいね

記憶に残りやすい

また、「記憶に残りやすい」という効果も
反復法にはあります。

というのも、人の記憶って
繰り返すことで定着しやすくなるので
同じ言葉を繰り返す反復法は
読者の記憶に残りやすいんですよ

記憶

現に、科学的な実験においても
繰り返すことは記憶に効果がある、
そんな結果が出ていますので。

そのため、隔語句反復などを使い
同じ言葉を何度も書くことで
読者がその言葉を記憶しやすくなります。

ただし、

あくまで記憶されるのは
反復法に使った言葉だけですので
その点は注意してください。

なので、記憶に残りやすい効果を狙い
反復法を使う時には
記憶に残すべき言葉を選別し、
ホントに記憶に残すべき言葉に対して
反復法を使ってくださいね

文のリズムを良くできる

それと、「文のリズムを良くできる」
なんて効果も反復法にはあります。

リズムがいい

なぜなら、首句反復・結句反復を使うと
リズムいい文に重要な文字数が
同じぐらいになりやすいので。

先ほど、首句反復と結句反復の
例文として挙げた下記のものを
実際に読んでみると
リズムがいいように感じますしね

・首句反復
自動で集客し
自動でセールスし
自動で稼ぐ
・結句反復
昨日もサッカー
今日もサッカー
明日もサッカー

そのため、反復法の使い方によっては
リズムいい文を書く事が可能です。

ちなみに、どうして文字数が
リズムいい文に重要かについては
下の記事で詳しく解説していますので
そちらをご参照ください。

以上のように、反復法を使う事で
様々な効果を得る事ができます。

ただ、1つ注意点があります。

反復法は使い過ぎない事

反復法を使うのはいいのですが
使い過ぎないよう 注意してください。

先ほどもお伝えしましたが
反復法の一番の効果は「強調」です。

「もっと」を「もっともっと」にする事で
「もっと」よりもさらに強調できる、
それが反復法になります。

でも、反復法を何度も使ってしまうと
強調の度合いが薄れちゃうんですよねぇ

少なくなる

なんでもかんでも反復法にしちゃうと
「この人はどんな内容でも
 繰り返して言うんだな」と
読者は感じてしまうんですよ

そうなると、せっかく反復法を使っても
読者は、大して強調されてるように
思わなくなってしまうんです。

もちろん、反復法を使えば
強調されるのは間違いありませんが
それはあくまで、
他の部分が反復法ではない通常の文で
その中に、通常の文とは違う
反復法がくるからこそ強調されるのです。

なので、反復法の効果を出すためにも
くれぐれも、反復法は少なくしてくださいね

まとめ

今回は、同じ言葉やフレーズを繰り返す、
反復法について解説しました。

・強調できる
・記憶に残りやすい
・文のリズムを良くできる

などの効果が反復法にはあります。

ですので、反復法をうまく使って
読者の記憶に残る文章を
書いていってくださいね

それでは、失礼いたします。