人生は近くで見ると悲劇だが
遠くから見れば喜劇である

三大喜劇王であるチャップリンの
有名な対句法を使った名言になります。

他にも、

前門の虎 後門の狼

こういった ことわざにも
対句法が使われる事が多いです。

このように、名言や有名なフレーズ、
ことわざや歌詞などにも使われる、
文章表現技法の1つが
「対句法」というものになりますが
コレを使う事によって
どんな効果を得る事ができるのでしょうか?

この記事ではその答えや
対句法の意味なども含めて
詳しく解説していきますので
ぜひ参考にしてくださいね

対句法

対句法とは?反復法との違いも解説

対句法というのは同じ構成の文を
連続して続ける技法となります。

一例を挙げると、

青い空、白い雲
春 君に出会い、秋 君と別れる

これらの文が対句法です。

「青い空、白い雲」は
「色 + い + 〇」という構成が連続し
「春 君に出会い、秋 君と別れる」は
「季節 + 君 + 〇〇」という構成が
連続してる文となっています。

ちなみに、対句法の事を
反復法だと勘違いされる方がいますが
全く別の表現技法ですからね

反復法は下のように
同じ言葉を繰り返すものですが、

気合だ!気合だ!気合だ!

対句法は下のように
構成が同じというだけで
同じ言葉を使ったりしません。

気合だ!気力だ!意欲だ!

では、そんな対句法を使う事で
どんな効果が出るのでしょうか?

対句法の効果を例文つきで解説

リズムいい文になりやすい

まず、1つめの効果は
「リズムいい文になりやすい」です。

リズムがいい

実際、先ほど例として挙げた、
「青い空、白い雲」を読んでみると
リズムがいいように感じますからね

ただし、

リズム良くなりやすいだけであって
対句法を使えば必ずしも
リズムいい文になるわけではありません。

「色 + い + 〇」という構成が連続する、
「青い空、白い雲」の「雲」部分を
下のように変えてしまうと
「青い空、白い雲」のリズム良さが
失われてしまいますので。

青い空、白い悪徳業者
青い空、白いアジア料理店
青い空、白いアパレル業界

同じ文構成を連続する事で
人はリズムを感じやすくなりますが
それだけではリズム良くはならないんです。

というのも、下の記事でもお伝えしましたが
リズムいい文には文字数が重要ですので。

なので、いくら同じ文構成が連続する、
対句法を使ったとしても
文字数が同程度にならないと
リズムは良くならないんですね

文字

さっきの「色 + い + 〇」の対句法で
「青い空」を書いたのあれば
「青」と「空」がともに2文字なので
次にくる文の「色」と「〇」の言葉は
2文字前後にする必要があります。

「色」なら「赤、白、黒」や
「〇」なら「川、雨、虹」などを使った
下のような文ですね

青い空、赤い川
青い空、白い雨
青い空、黒い虹

まぁ、意味合いとしては
めちゃくちゃな文になってますが
少なくとも、リズムだけに関しては
「青い空、白い雲」と同じですよね?

ですので、リズムよくするために
対句法を使われるなら
単に、同じ文構成を連続するだけでなく
文字数も意識してくださいね

読者の印象に残りやすい

また、リズムいい文にできると
「読者の印象に残りやすい」
なんて効果も得られます。

リズムの悪い文よりも
リズムのいい文の方が耳に残りますし、
印象にも残りやすいので。

ちなみに、印象に残りやすいを活かして
書籍のタイトルやキャチコピーなんかに
対句法は使われる事が多いですね

いくつか例を挙げると下記のものなど。

雨ニモマメズ。風ニモマメズ。
金持ち父さん、貧乏父さん
覚醒剤やめますか それとも人間やめますか
愛に雪、恋に白

このように、対句法の文は
印象に残りやすい文になるので
読者の記憶に残る文を書きたいなら
対句法を使ってみてくださいね

差を際立たせられる

それと、「差を際立たせられる」のも
対句法の効果となります。

際立つ

まずは、下の文をご覧ください。

あなたは臆病だが、わたしは勇敢だ。

「あなたは臆病」と「わたしは勇敢」が
「〇 + は + △」の対句法となっており、
なおかつ、「△」の部分が
「臆病」と「勇敢」のように
逆の意味になるような言葉になってるのが
お分かりになるかと思います。

で、なんですが

こういった対句法の文にすると
比較しやすくなるので差が際立つんですよ

例えるなら、出来の良い兄と
出来の悪い弟が比較される、
みたいな感じですかね

「同じ親から生まれたのに
 なんで弟はこんなに出来が悪いのか?
 逆に、兄は出来が良くてスゴイな!」

こんな感じで兄と弟が
比べられる事が多いでしょう。

コレと同じようなものです。

同一の文構成にすると
人は比べやすくなりますし、
その状態で、反対の意味の言葉を使うと
非常に差が開いてるように感じます。

いわゆる「ギャップ」です。

ギャップ

じゃあ、ギャップが出せる対句法を
どうやって効果的に使うかと言うと
文章の転換時に使うのがオススメですね

例えば、こんな感じです。

ダイエットするには
運動するのが常識です。
運動しなければ脂肪の燃焼が
効率的に行えませんので、
運動なくしてダイエットを
成功させるのは無理でした。
そう、今までは無理でしたが
これらかは可能となります。

なんせ、○○という
運動なしでダイエットができる
新しいダイエット食品があるので。

運動しないとダイエットできないと言い、
その後に太字になっている
対句法の文を書く事によって
ギャップを作り出し、
後続の文に対する期待度を上げれます。

以上のように、対句法は
タイトルやキャッチコピーだけでなく
文章中でも使える技法となっています。

まとめ

ここまで解説してきたように
対句法の文には
・リズムを良くできる
・印象に残りやすくなる
・差を際立たせる

これらの効果があります。

また、これらの効果のためか
タイトルやキャッチコピーなどで
対句法はよく使われますが
差を際立たせられる」でも解説したように
文章中に書く事で期待感を
高めたりする事も可能です。

なので、ぜひとも対句法を
色んな箇所で使ってみてくださいね

それでは、失礼いたします。